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新NISA は改悪ではない!改正点や運用ポイントを知って上手に活用しよう!

2024年から新NISAが始まることは周知のとおり。すでに現行NISAで資産運用している人や、これからNISAを始めようと考えている人、株式投資に興味のある人は注目していることでしょう。

ただ、「新制度はどこが変わるのだろう」「現行制度よりも使いにくくなるのでは?」と不安な人もいると思います。

この記事では、現行NISAからの変更点、新制度のメリット、新NISAで運用するためのポイントなどを解説しています。

新NISAが始まるまでにはまだ時間があるので、この機会に新NISA制度への理解を深め、将来の資産形成に活用していきましょう。

2024年から始まる新NISA。現行NISAとの違いとは?

現行NISAと比べて2024年から開始される新NISAがどう変わるのかを表にしました。

2023年までのNISAと2024年からの新しいNISAの制度内容の比較表
2023年までのNISAと2024年からの新しいNISAの制度内容の比較表

新NISAでは

・つみたてNISA→つみたて投資枠
・一般NISA→成長投資枠

に変更となります。

「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の併用が可能になることから、「つみたて投資枠」で定期的に積立投資をしつつ、「成長投資枠」で投資信託や上場株式投資を機動的に行うことができ、より投資戦略の幅が広がります。

制度についてより詳しく知りたい方は、「新NISAとは?いつから始まるの?制度の内容や特徴をわかりやすく解説」をあわせて確認してみましょう。

新NISAへの改正は改悪ではない!

ここまでは新NISAでの変更点を紹介しましたが、「改悪されている部分もあるのでは?」と不安を抱く方もいると思います。

確かに、新しくなる際は使いにくくなると感じる部分も出てくるかもしれませんが、使いやすくなったところが多くあります。

ここからは、新NISAの使いやすくなったポイントについて解説していきます。

新NISAの使いやすくなったポイント

新NISAにおいて、現行制度よりも使いやすくなっている主な部分は

●  非課税投資期間の無期限化
●  年間投資枠・非課税投資限度額が増額
●  つみたて投資枠と成長投資枠が併用可

の3点ではないでしょうか。

特に、つみたて投資枠と成長投資枠が併用可となるため、現行制度のように「つみたてNISA」がよいのか、「一般NISA」がよいのかと迷わなくてもよくなりました。

ここからは、3点のメリットについて解説していきます。

非課税投資期間が無期限化されることで、長期運用の効果が望める

現行NISAの非課税投資期間は、つみたてNISAが20年、一般NISAは5年と定められています。仮に、2023年に現行NISAの口座を開設した場合、つみたてNISAは2042年まで、一般NISAは2027年までが非課税投資期間で、延長はできません。

一方の新NISAでは非課税投資期間が無期限化されます。また制度が恒久化されることから、長期運用の効果が望めます。

年間投資枠・非課税投資限度額が増額

現行制度の年間投資枠は、つみたてNISAが年間40万円、一般NISAでは年間120万円で、この年間投資枠を超える投資はできません。

一方の新NISAでは「つみたて投資枠」が120万円、「成長投資枠」が240万円と増額されるため、非課税で投資できる金額が増えるメリットがあります。

さらに、非課税投資限度額も1,800万円に増加したため、より多くの資金を投資できることになります。

非課税投資限度額とは非課税に投資できる総額です。つまり、1,800万円までの投資について非課税となります。ただし、成長投資枠で利用できるのは1,800万円のうち1,200万円までです。

また、新NISAの非課税投資限度額は、売却をすれば再利用が可能です。

例えば、成長投資枠の非課税投資限度額1,200万円をフルに使っていても、簿価(取得価額)100万円の株式を売却すれば翌年100万円分の非課税枠が空き、あらためて100万円分を購入できます。

再利用できるのは、あくまで簿価相当で、売却時の時価でないことに注意しましょう。時価200万円で売却したとしても、再利用可能なのは簿価の100万円にとどまります。

非課税投資限度額が上限に達しても、売却すれば翌年非課税枠をまた使えるようになるので、より自由度の高い運用ができるようになります。

なお、非課税枠が再利用できるのは売却の翌年からとなるのであって、売却したのと同時に再利用できるようになるわけではありません。

つみたて投資枠と成長投資枠は併用可

新NISAでは「つみたて投資枠」と「成長投資枠」が併用可能になります。

長期の資産形成の手段として普及してきた「つみたてNISA」ですが、積立での拠出が要件でしたから、これまでは纏まった資金ができても、すぐにはNISA口座に投資することができませんでした。

しかし、新NISAでは「つみたて投資枠」で積立投資をしつつ、資金に余裕が出来たときに「成長投資枠」を利用して一括投資ができるようになります。

また、「つみたてNISA」では株式へ投資する商品や複数資産に投資するバランス型商品だけが投資対象でしたが、新NISAでは「成長投資枠」を使って幅広い商品に投資することができます。リートや債券商品など「つみたて投資枠」とは異なる投資信託へ投資したり、上場株式への投資にも「成長投資枠」を活用することができます。

新NISAで注意すべきところ

新NISAは使いやすくなった部分も増えましたが、注意すべきポイントもあります。事前に知っておくことで、より新NISAを活用しやすくなるでしょう。

自由度が増したことで迷う可能性がある

新NISAでは、投資枠の拡大や非課税枠の再利用が可能になり、さらに「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の併用もできるので、現行NISAよりも運用の幅が大きく広がるメリットがあります。

一方で、運用の自由度が広がることは、選択肢が増えるということでもあるので、特に投資初心者の方はどのように運用していくか迷うケースも増えるのではないでしょうか。

新NISAへのロールオーバーができない

現行NISAから新NISAへのロールオーバーはできません。

現行NISAで運用している銘柄は、非課税期間が過ぎたら課税口座に移管されます。仮に、新NISAで非課税運用を続けたい場合は、一度売却してから、新NISA口座で新しく始める必要があります。

ロールオーバーの詳細については「新NISAはロールオーバーできないのか?2024年の改正までに抑えておくべきポイント」をご覧ください。

新NISAは成長投資枠を使って柔軟に運用しよう

「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2種類の投資枠を併用できるため、新NISAではこの2種類の枠を上手に使うことが、効率的に資産形成を行っていくためのポイントです。

計画的な積立も成長投資枠がおすすめ

時間分散の効果も期待できる積立投資はコツコツと資産を増やしていく方法としておすすめです。

積立投資といえば「つみたてNISA」をイメージしがちですが、何も新NISAで積立投資をするのに「つみたて投資枠」を使わなければならないわけではなく、成長投資枠で積立を行うことも何ら問題ありません。何なら、つみたてNISAの適格銘柄を成長投資枠で積み立てたって良いのです。

先ほども挙げたように、成長投資枠は以下の点で使い勝手が良いので、うまく活用すると良いでしょう。

  1. つみたて投資枠に比べて、リートや債券に投資する投資信託や上場株式など幅広い商品に投資することができる

  2. 纏まった余裕資金ができたときに一括して投資することができる

  3. 年間の非課税枠が240万円と相対的に大きい

ただし、成長投資枠は、非課税投資限度額の上限が1,200万円であるため、1,800万円の非課税投資限度額をフル活用しようとすれば、つみたて投資枠を600万円利用することが必要です。

巨額の投資資金があって年間360万円(成長投資枠240万円+つみたて投資枠120万円)を使いたいだとか、1,800万円まで計画的に使いたいだとかでなければ、まずは成長投資枠で積立を始めてはどうでしょうか?

勿論、新NISAではつみたて投資枠も年間投資枠が120万円に増えたので、毎月最大10万円まで積立が可能ですから、非課税投資限度額1,800万円をすべて「つみたて投資枠」の積立で利用することもできます。

上記の3つの差異を勘案しながら、積立を始めてみましょう。

「成長投資枠」で上場株式への投資も考えてみる

「成長投資枠」は投資信託だけではなく上場株式の取引も可能です。しかし、数百円からでも購入できることもある投資信託と異なり、上場株式の売買金額が相対的に大きいことが悩ましいところです。「成長投資枠」は年間投資枠がこれまでの一般NISAの120万円から240万円に拡大したことで、これまでNISAで購入できなかった銘柄も買うことができるようになるかもしれません。

これまでNISAで投資したかったけれど買えなかった銘柄が、広がった非課税枠で買うことができるのか、一度調べてみてはどうでしょうか。

非課税投資限度額をフル活用するには「つみたて投資枠」の利用は不可欠

利便性の高い成長投資枠ですが、非課税投資限度額は1,200万円なので、成長投資枠の利用だけでは非課税投資限度額の総額1,800万円のうち600万円分が手つかずになってしまいます。今後の資金計画を踏まえ、1800万円の投資が可能なのであれば、つみたて投資枠で600万円積立する時期も考えておくことが必要でしょう。併用することで、新NISAを余すところなく活用できます。

ただし、いずれの投資枠を利用するかよりも、どの資産にいつから投資を始めるかの方が大事です。

目標(ゴール)を決め、それに向けた運用計画を立てましょう。

運用対象や投資タイミングが決まったところで、それに適う投資枠を考えるのであって、投資枠の選択が先行するわけではありません。

NISA口座の開設は2024年まで待つべき?

結論としては、現行NISAと新NISAは別枠となるため、現行NISAから始めることが良いでしょうし、複利効果を活かすためにも早めにNISAを始めた方がメリットは大きいといえます。

新NISAの生涯投資枠1,800万円は2024年からのカウントとなるため、2023年に「一般NISA」か「つみたてNISA」で投資した金額は含まれません。つまり、2024年まで待つよりも非課税枠が増えることとなります。

今年、現行NISAで口座開設をすれば、2024年になったときに新NISA口座が自動的に開設される模様です。(詳しくは取扱金融機関にお尋ねください。)もしNISA制度を使いたいと考えているなら、今年中に現行NISAの口座開設するのがおすすめです。

まとめ

新NISAの変更点を解説しました。

「制度改正は改悪」という声も耳にしますが、今回の制度改正は改悪ではなく、個人の資産形成を大きく後押しする大きな前進と言えるでしょう。

制度が恒久化すること、投資できる金額が大きくなること、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」を併用できることは、新NISAを活用する大きなメリットです。

運用の自由度が増えることはメリットである反面、初心者にとってはどのように運用していくか迷ってしまうこともあるかもしれません。資産所得倍増プランにみられるように、新NISAは国とっても大きな施策のひとつです。制度の普及には、国や取り扱う金融機関が積極的に取り組むことでしょう。

しかし、資産形成を自分自身のこととして取り組むには、私たちも新NISAと現行NISAの特徴と注意点をしっかりと理解し、資産形成の心強い味方として活用する方法を考えていくことが大事ではないでしょうか。

 

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