節約が疲れた…と感じていませんか? ストレス少なくお金を貯める方法を紹介
食品や日用品、光熱費などの値上げラッシュが、家計を直撃しています。少しでもその影響を食い止めようと、これまで以上に節約に努めている人も多いのではないでしょうか。
ただ、あまり節約ばかり気にする生活を続けると、それ自体に「疲れ」を感じてしまう人も少なくないようです。
そこで、こうした「節約疲れ」を防ぎ、ストレスなくお金を貯める方法について考えてみましょう。
「節約が疲れた」うまくいかないワケとは
ウクライナ戦争による原材料価格の上昇高や円安などの影響で始まった食品や日用品の値上げは、とどまるところを知りません。
2023年には食品だけでも、記録的といわれた2022年(約2万6000品目)を上回り、過去最大級の値上げラッシュになると予測されています。
これに光熱費やガソリン代、外食メニュー、レジャー代などの値上げも加わり、収入もなかなかが増えないなかで、家計のやりくりがより大変になったと感じる人も増えているようですます。
支出を抑える方法として一番身近なのが、やはり日々の節約です。ランチをお弁当に変えたり、毎日飲んでいた缶コーヒーを我慢したり、外食や美容院に行く回数を減らしたり、値引きシール商品を購入したり、時には特売日を狙って複数のスーパーをはしごしたり……涙ぐましい努力をしている人もいます。
ただ、節約を意識するあまり、そのこと自体にストレスを感じてしまい、疲れてやめてしまったり、反動でかえって散財したりする人もいるようです。
節約がうまくいかないワケ
では、なぜこうした失敗に陥るのでしょうか?
理由はいくつか考えられます。
①日々の生活が忙しく、節約は後回し
仕事や家事、育児などで日々の生活が忙しいと、時間に追われ、つい節約が後回しになってしまいがちです。
「これくらいならいいか」とか「明日から頑張れば……」などと言い訳して、節約をあきらめてしまったりします。
②節約の効果があまり実感できない
普段していたことを我慢したり、わざわざ時間や手間をかけたりして節約しても、その割には思ったほど効果が感じられず、やめてしまう人もいます。また、自分は頑張って節約しているのに、家族が値段を気にせず買い物したり、無駄遣いしたりするのを見ると、徒労感を覚え、続けたくなくなるというケースもあるようです。
③「なんとなく」お金を使ってしまっている
割高だとわかっていても、ついコンビニなどでお菓子を買ってしまうとか、旅先で多めにお土産を買ってしまうとか、「なんとなく」お金を使ってしまっている人も少なくありません。
④目標があいまいで、節約を続ける意味を見失う
コツコツ節約をしていても、目標があいまいだと何のためにしているのか、またいつまで続ければいいのかがわからなくなり、続ける意味を見失って頓挫しがちです。
確かに節約は支出抑制に効果的で、やればやっただけ効果が出るので、やるに越したことはありません。
ただ、このような状況が続くと、日々の生活が楽しくなくなり、かえってストレスを感じてしまい、続けることが難しくなります。
それでは元も子もありません。
【試してみよう!】節約を続けるための方法
ここでぜひ思い出してほしいのは、皆さんが節約を頑張る理由です。
もちろん物価高への防衛策や家計の安定というのが当面の目的ですが、その先にあるのは、やはり子どもの教育やマイホーム、家族旅行、リタイア後などのライフベントを充実させたり、将来やりたいことや思い描いていることを実現させたりするためではないでしょうか。
その理由や目標は人それぞれだと思いますが、節約を続けるのが難しいと感じたときは、ぜひそれを思い出し、そのために必要な手段だと考えて、向き合ってみてはいかがでしょうか。
では、ここで節約を長く続けるためのいくつかのアイデアを紹介しましょう。
優先順位をつけて、支出を見直す
節約というと、1円2円といった日々の買い物の値段に目が行きがちですが、視点を変えればもっと節約効果が得られやすいものがあります。
たとえば、
節約金額が大きいもの(貯蓄への影響が大きい)
継続的に節約できるもの
無理なく節約できるもの
などです。
ただやみくもに節約しても意外と効果が小さいものもあるので、これらに優先順位をつけ、順位が高いものから見直していくといいでしょう。
上記の①②③にあてはまるものの中で、特に最優先で手をつけたいのが「固定費」です。家賃や駐車場代、電話料金、サブスクリプション料金など、使用頻度や利用状況から考えて、本当に適正か、また必要かどうかを見極めましょう。
ほとんど使っていない固定電話や携帯電話の付加サービス、たまに使うだけのスポーツクラブの会費やクルマの維持費など、いま現在不要なものは解約を検討しましょう。
携帯電話代も格安スマホを利用するなど、利用状況に合わせて見直せば、かなりの節約になります。
固定費は一度見直せばずっと継続するので、節約効果は高いといえるでしょう。
また、無理してやる節約は長く続きません。
たとえば、特売日に合わせて遠方のスーパーまで出かけて並ぶのは大変です。
それよりも普段の食品を有名メーカー品からプライベートブランド品に変えることや、ボックス型のティッシュを袋タイプに変えることなど、無理なく続けられる方法を探してみましょう。
短期目標達成のご褒美を用意する
毎日節約ばかりでは、気分が下がり、息が詰まってしまいます。
1カ月や3カ月といった短期で節約目標を設定して、達成できたときには自分に何かご褒美=プチ贅沢を用意しておくといいでしょう。
たとえば、普段買わない高級肉や高価なスイーツや、なかなか行けないマッサージや外食など、自分なりのご褒美を決めておきます。
それが日々の励みになりますし、生活にメリハリが出てやる気もアップします。
ただし、ご褒美のやりすぎには注意しましょう。
目標達成後を想像する
節約のその先にある大きな目標について、具体的に何をやってみたいかを想像しましょう。
たとえば、「〇年後にマイホームを買う」、「〇年後に家族でハワイに旅行する」など、できるだけ具体化します。そのために必要な資金がわかれば、自然とモチベーションも上がっていくでしょう。きます。
自動的にお金が貯まる仕組みを活用する
目標実現のための資金を準備するためには、日々の節約もさることながら、自動的にお金が貯まる仕組みを活用するのが有効です。
給与天引きによる積立預金は、一度設定するだけでお金が貯まっていくので手間いらずです。
ただ、預金だけではあまり利息が付かないため、元本から大幅に増えることは期待しづらいです。
そこで、積み立てで預金するお金を投資に回す「積立投資」を利用してみるのはいかがでしょうか。
しかも、「NISA(少額投資非課税制度)」を利用すれば、利益にかかる約2割の税金がゼロになり、通常より有利に運用することができます。
「新NISA」を活用して上手に貯めよう
実は、非課税でお金が貯められるNISAの制度が、2024年に大幅リニューアルされます。
この新NISAでは、これまで期限付きだった制度が恒久化されて非課税期間が無期限となり、限度額も大幅にアップ。
より使いやすい制度に生まれ変わります。
現行制度で年間40万円までだった「つみたてNISA」が、「つみたて投資枠」として120万円まで投資可能になります。
現行で年間120万円までだった「一般NISA」は「成長投資枠」として年間240万円まで投資でき、両方の枠を併用することが可能になります。
なお、生涯保有限度額は1,800万円まで(成長投資枠はそのうち1,200万円)です。
●NISAの概要
節約して貯めたお金も、超低金利の国内預金口座に入れたままではほとんどまったく増えず、インフレになればむしろ目減りする可能性も高いですことになります。
新NISAを利用して投資をすれば、元本保証ではないものの、預金より高い利回りが期待できるうえ、長期にわたって非課税で運用することができます。特に「つみたて投資枠」なら毎月5,000円や1万円といった少額から投資信託で積み立てられるので、節約中の人でも無理なく始められるでしょう。
まとめ
支出を減らす効果がある節約も、やり方次第ではストレスや疲れを招き、続かないことがあります。
ただ漠然と節約するのではなく、できるだけ目標を明確にし、優先順位やメリハリをつけるなど、長く続ける工夫が必要です。
また、新NISAのつみたて投資枠などで、自動的にお金が貯まる仕組みをつくることで、より効率的に資金が貯められます。これらを踏まえて、無理なく節約を続けていきましょう。